皆様こんにちは。
Life Body Fの藤原です。
今回は、少し不思議に感じる身体のお話をしたいと思います。
股関節が痛い。
腰が痛い。
そんな方の痛みの原因が、
もしかしたら「視覚」や「目線」にあるかもしれません。
「は?そんなことあるわけないでしょ」
と思う方がほとんどですよね。
腰が痛ければ腰の筋肉が硬くなっている。
股関節が痛ければ、その周辺の筋肉やスジに何か問題がある。
そう考えるのが普通だと思います。
もちろん、その可能性もあります。
実際に硬くなっている筋肉を丁寧に整えたり、身体を動かしていくことで痛みが改善することもたくさんあります。
整体に行ったら腰痛が楽になった。
それはそれでいいんです。
でも、私たちが大切にしているのは、その先です。
なぜ、その場所が硬くなったのか。
なぜ、そこに負担がかかるようになったのか。
ここを考えることが、とても大切なのではないでしょうか。
痛くなった場所は「結果」です
Life Body Fでは常々、
身体の本当の問題は、日常生活の中にあることが多い
とお伝えしています。
痛くなった腰だけを見る。
硬くなった股関節だけを見る。
もちろん、それも必要です。
しかし、その場所に毎日負担をかけ続けている原因が日常生活の中に残っていたら、どうでしょうか。
一度楽になっても、また同じ身体の使い方を繰り返します。
そして、また同じ場所に負担がかかります。
だからこそ私は、最初に身体を触ることと同じくらい、
最初の対話、コミュニケーションを大切にしています。
普段どんな姿勢でテレビを見ていますか?
ソファーではどう座っていますか?
寝るときはどちらを向いていますか?
本やスマートフォンを見るときは?
こういった何気ない会話の中に、身体を変えている大きなヒントが隠れていることがあります。

横向きで本を読む人は要注意
実際にLife Body Fのお客様でもあったことですが、
ベッドで横向きになり、本を読む習慣のある方がいました。
横向きになること自体が悪いわけではありません。
問題は、そのときの目線です。
枕に頭を置いて横向きになり、本をベッド側に置く。
すると目線は、身体や頭が向いている方向よりも下を向きます。
しかし、
これを一度や二度した程度で身体がおかしくなる、という話ではありません。
毎日のように。
長い時間。
同じ方向を向いて。
同じ位置に目線を落とす。
これが一つの「癖」になったらどうでしょうか。
身体は、毎日繰り返される環境に少しずつ適応していきます。
そこで関係してくるのが、
視覚・前庭覚・固有感覚
です。

姿勢は筋肉だけで決まっているわけではありません
よく、
「身体が硬い」
「筋肉が硬い」
と言いますよね。
もちろん筋肉そのものの状態もあります。
ただ、人間の姿勢は筋肉だけが勝手に決めているものではありません。
脳や神経は、身体のいろいろな場所から入ってくる感覚情報を使いながら、今の身体をどの位置に保つのかを常に調整しています。
姿勢やバランスを考えるうえで特に大切になるのが、
視覚
前庭覚
固有感覚
です。
姿勢を保つときには、こうした複数の感覚情報を脳が一つにまとめながら、身体の位置を調整しています。

視覚とは
視覚は、その名の通り目から入ってくる情報です。
自分の周りに何があるのか。
どちらが上なのか下なのか。
自分がどちらを向いているのか。
周りのものが動いているのか、自分が動いているのか。
こういった情報を判断するためにも使われています。
普段の生活では、基本的に頭や身体が向いている方向と大きくズレない位置で物を見ることが多いですよね。
しかし、いつも視線を横に向けていたり、いつも下に落としていたりすると、その情報が毎日脳に入ってきます。
だから私は、身体を見るときに「どこを見ているのか」も大切にしています。
前庭覚とは
前庭覚は、耳の奥にある前庭器官などから入ってくる感覚です。
頭がどちらに傾いているのか。
頭が動いているのか。
重力に対して自分の頭がどの位置にあるのか。
こういった情報を脳に送っています。
一般的には「バランス感覚」と言うと分かりやすいかもしれません。
そして固有感覚
もう一つ大切なのが固有感覚です。
これは、
自分の腕が今どこにあるのか。
膝がどのくらい曲がっているのか。
足にどのくらい体重が乗っているのか。
といった、筋肉や関節などから入ってくる身体内部の位置情報です。
目を閉じても、自分の手が上にあるのか下にあるのかある程度分かるのは、この固有感覚が大きく関わっています。
視覚、前庭覚、固有感覚。
こういった感覚を脳が一つにまとめながら、私たちは立ったり歩いたり、姿勢を保ったりしています。
「あれ?情報が合わないぞ?」
ここからが面白いところです。
例えば、毎日同じ方向を向いて、少し下に目線を落としながら本を読む習慣が続いているとします。
視覚からは、
「この少し下を向いた位置が、いつもの位置だよ」
という情報が繰り返し入ってきます。
一方で前庭覚からは、頭の傾きや重力に対する情報が入ってきます。
固有感覚からは、首、背骨、骨盤、股関節などの位置情報が入ってきます。
分かりやすく言うと、
視覚は、
「こっちが正面じゃない?」
前庭覚や固有感覚は、
「いや、身体はこっちを向いているよ」
というような状態になることがあります。
ん?
なんだ?
情報が合わないぞ?
脳からすれば、そんな状態です。
すると身体は、バラバラの情報のまま放っておくのではなく、どうにか全体の辻褄を合わせようとします。
これが身体の「補正」です。
その補正が腰や股関節に現れることがある
例えば、
目線に合わせて頭の位置が少し変わる。
首の位置が変わる。
胸郭が少し回旋する。
それでも身体を正面に向けようとして、背骨や骨盤が補正する。
骨盤の位置が変われば、左右の股関節の使い方にも違いが出る。
こうして身体全体で辻褄を合わせようとします。
人間の身体は本当によくできているので、多少のズレがあっても、すぐに生活できなくなるわけではありません。
普通に歩けます。
普通に仕事もできます。
だからこそ気づきにくいんです。
しかし、小さな補正を毎日、何か月、何年と繰り返したらどうでしょうか。
一部の筋肉ばかりが働く。
片方の股関節ばかりに負担がかかる。
腰の一部分だけが頑張り続ける。
その結果として、
「腰が痛い」
「股関節が痛い」
という状態につながっている可能性があります。
だから、硬くなった筋肉だけを見ても、
身体を変えるために必要なのは、特別なことばかりではありません。
それは結果でしかありません。
ということです。

実際にLife Body Fでは何をするのか
実際に横向きで本を読む習慣があり、身体の使い方に左右差が出ていた方もいます。
まず最初にやったこと。
これはとてもシンプルです。
横向きで本を読むことをやめてもらいました。
私はこれがものすごく大切だと思っています。
どんなに良い運動を1時間しても、残りの23時間で毎日同じエラーを身体に入れ続けていたら、なかなか変わりません。
だから最初の対話が大切なんです。
「どんな運動をさせようか」
より前に、
「この人は毎日、何をしているんだろう?」
を知る必要があります。
そのうえで、その方の状態に合わせて感覚を入れ直していきます。
例えばLife Body Fでは、
ウォーターバッグを持ちながら、足の動きに合わせて首を左右に動かしたり。
後ろ向きに歩いたり。
視線は前に置いたまま、上半身を横に回旋させた状態で歩いたり。
視覚だけ。
前庭覚だけ。
筋肉だけ。
と一つずつ分けて考えるのではなく、
いろいろな感覚情報を入れながら、その人が身体をどうコントロールするのか
を見ていきます。
もちろん、全員に同じことをするわけではありません。
どこにズレがあり、どの感覚を使いにくくなっているのかを見ながら内容を変えていきます。
身体は変わりやすい。だから日常生活が大切
視覚や前庭覚などの感覚を使った身体の調整は、その場で身体の動きが変化することもあります。
実際にLife Body Fでも、
「あれ?さっきより動く」
「痛みが違う」
という方は、当たり前のようにいます。
でも、ここで一番大切なのは、
変わりやすいということは、良い方向にも悪い方向にも変わりやすい
ということです。
Life Body Fで身体に良い感覚を入れても、自宅に帰って毎日同じ姿勢、同じ目線で何時間も過ごしていたら、また元に戻ってしまうかもしれません。
だからこそ、
トレーニングだけではなく、
日常生活そのものを整えること。
そして、普段エラーを起こしている動作があるのであれば、それを見つけて変えていくこと。
そのうえで、身体に新しい感覚を繰り返し入力していくこと。
ここまでやって初めて、身体は本当の意味で変わっていくのだと私は考えています。
痛いところだけを見る前に
腰が痛いから、腰を揉む。
股関節が痛いから、股関節を伸ばす。
もちろん、それで良くなるのであれば、それも一つの方法です。
でも、何度も同じ場所が痛くなる。
一度良くなったのに、また戻ってしまう。
そんな方は、一度考えてみてください。
なぜ、そこが痛くなったのでしょうか。
原因は、痛い場所とはまったく違うところにあるかもしれません。
いつも同じ方向を向いてテレビを見ている。
いつも同じ足を組んでいる。
横向きになり、毎日同じ位置で本を読んでいる。
そして、そのときの目線がいつも同じ方向にズレている。
そんな何気ない日常生活が、身体にとっては毎日繰り返される大きな「入力」になります。

筋肉をほぐすことだけが身体を整えることではありません。
何を見ているのか。
どこを向いているのか。
どんな感覚を毎日身体に入れているのか。
身体を変えるヒントは、そんな普段何気なくやっていることの中に隠れているのかもしれません。
Life Body Fでは、痛いところだけを見て終わりにはしません。
身体を見て、動きを見て、そして何より、その方が普段どんな生活をしているのかをしっかり聞く。
その中から、
「なぜ、この身体になったのか」
を一緒に探していきます。
毎日繰り返していることに気づき、それを一つずつ変えていく。
Life Body Fでは、そこまで含めて身体を整えていくことを大切にしています。









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