今回のお客様は６年ほど前からトレーナーのところに来られている方で、
現在1週間に２回、ゴールデンウィークも休まず来られています。
元々運動はしておらず、パソコン作業の多い方で、
来店当初は体が全然動かせなかったのですが、現在は息が上がりながらも
しっかり体を動かせるようになっています。
今回はお客様の飼い犬が前日の夜にお腹を壊して寝不足だったという話をしながら、
トレーナーが背中を見て、背中の丸みがいつもより強かったため
「軽作業しましたか？」と聞くと、お客様は「今回はしてない。」と言いました。
トレーナーは「うーん」と言いながら他の原因を考えつつ、もも上げと前屈を見ていました。
その時、背中の方が気になったらしく、「背中の上の方が広範囲で丸いんですよね。」というと
お客様が思い出したように「火曜日腕しびれてた。」と言いました。
これを見て「ここに来てないと腕の痺れの事を忘れていたのかな」と少し心配になりました。
その後、お客様が「最初、脳梗塞かと思った。」と言っており、
トレーナーも痺れしかないのと背中が原因だろうと予想がついたのとで「違うと思います。」
と言うとお客様は「やっぱり。調べてみて違うと思ったんだよね」と言いつつも
安心した表情をしていました。
いつもと違う事があると色んな可能性を考えて不安になっていたんだと思います。
それを安心させてあげられるのは簡単なことではないと思うのですごいと思いました。
さらにトレーナーが「腰より上にきましたね。」と言いました。
腰が悪かったのは大体予想がつきましたが、詳しく聞くと
以前は頻繁にギックリ腰になっていたそうです。
今は腰が痛かったのもわからないくらいに改善しており、
かなり体は良くなっている印象でした。
今回のエクササイズはストレッチポールで丸まった背中を伸ばすために、
胸のストレッチと内側に入った肩を広げるところから始まりました。
ストレッチをしていると胸の筋肉がかなり張っていたらしくお客様が辛そうな顔をすると、
トレーナーが「こんな硬いの久しぶりです。」と言いつつしっかり伸ばされていました。
伸ばされている間にこの状態になった原因を月曜日から時間を追って確認し、
パソコン、漫画など思い当たることを考え、お客様とトレーナー二人で話し、
最終的にトレーナーが「長時間の車移動かな」と言いました。
こうやって一つひとつ一緒に確認することで原因がわかるので、
お客様の不安も減っていくのかなと感じました。
加えて、より胸のストレッチを入れるためのエクササイズを行いました。
最初は「全然動かない」「ここ動かないと首も変わらない」とトレーナーに言われながらも
頑張っていました。きつくても頑張れるのは、
なにか体の変化を感じているんだと思います。
その後の会話で「昨日も痺れがあった気がして...」とお客様が言うと
トレーナーが「それならストレッチポールに乗ってください。」と
ホームケアのアドバイスもしていました。
ただお客様は「うん」とは言いつつ、難しそうな顔をしていました。
元々ケアの習慣がなく、仕事もあり忙しい方が
家で何かをするというのは中々難しいと感じました。
それと同時に元々運動するのが当たり前の私には出てこなかった考えでしたが、
運動をしてこなかった方が６年も運動を続けていること自体すごいことだと感じました。
次に「最近お酒飲んでないな」とか漫画の話とか他愛のないことを話しながら、
今回一番丸まっていて動きの悪い背骨を動かすためのトレーニング2種類を行いました。
2種目ともグリップを変えたり、手の握る位置を変えたりすることで、
その日の状況に合わせて段階を踏んで行ってました。
最後のトレーニング中にトレーナーが「いつもと変わらないですか？」と聞くと
お客様は「変わらない。」と応えており、いつもの動きに戻ってきていました。
ただ、お客様の印象としては変化に驚いてるというよりかは
いつの間にかいつも通りに戻ってきてる気がするという感じでした。
その後一度、首から背中を触って
「背骨はいつもとそんなに変わらないです。肩が少し硬いくらい」
とトレーナーが言いました。
背骨の状態が良くなってきたので、腰痛が再び出ないように微調整として
股関節を動かすトレーニングも少し取り入れました。
このような少しの「今まであった不安を取り除くためのトレーニング」の繰り返しが
「安心」を作っているんだと感じました。
先ほど体を確認して、肩が硬いと言っていたのはいわゆる「肩こり」で、
この肩こりと元々あるむくみを血流を良くすることで改善するために
加圧トレーニングを４種目行いました。
加圧トレーニングの時も最初はメルカリの話をしながら、行っていましたが
途中から「きつい、急に来た。」と言って、辛くなったらしく声を出しながらも
踏ん張っていました。
終わった後には息が上がっており、やり切った感じでした。
どういう理由でトレーニングをやっているかはわからなくてもトレーナーが言ったことを
一つ一つ意識してやれば「なんとなく良くなってる」と思うから集中して頑張れるし、
「なんか行ったら安心する」という感覚があるから続けられる。
そういう「ちょっとしたこと」の積み重ねで
お客様とトレーナーの信頼関係が出来るんだと思いました。
